「よつばの。読書会15」参加レポート

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 おすすめの同人誌を持ち寄って参加者が自由に読むイベント、「よつばの。読書会」(第15回)にまた参加しました。

持参した本

  過去に7回参加しているので、珍しい本はもう弾切れで、今回は最近買った本や再読して面白かった本などを持っていきました。

会場で読んで印象に残った同人誌

  • AMERICA『Hitsujitachi no Chinmoku』……会場内にサークル「AMERICA」のファンが設置した特設コーナーがありました。この読書会の光景としては異様で、また表紙の絵も独特なので、その一角はちょっと近寄りがたい雰囲気でした……。でも、本を開いてみたら、独特なパワーが! 主に映画『羊たちの沈黙』のコミカライズなのだけど、そもそもどういう衝動に突き動かされて「この映画を漫画で表現せねば」と思ったのだろうか。なぜこんなに分厚い紙なのだろうか。いろんな疑問が脳を駆け巡る。でも、何か情熱は伝わってくる。何年もかけて、この漫画を描ききることは容易ではなかったはず。「人はなぜ同人誌を作るのか?」とか「作りたいものを作るのが正しいのだ」とか、いろいろ考えさせられるコーナーでした。
  • あむ『星宮いちごを強姦して僕は星になる』……初めて見るスタイルのエロ同人誌でした。エロ同人誌において、ヒロインの相手をする男性は、同じ物語世界に属するキャラ(主要キャラ、モブキャラ、物語本編には登場しないけどその世界のどこかに居ると思われる同人誌オリジナルキャラ等)が務めるのが一般的。だけど、この本では、エロ同人漫画家(=この本の作者だと思われる)が、現実世界の新宿に現れた星宮いちごを襲いに行くシチュエーションが描かれている。「そういうカップリングも成立するんだ!?」と驚きました。また、そのカップリングで読み物として成立させるのは難易度が高そうに思えますが、続きが気になって読んでしまう漫画のパワーが有り、異種格闘技戦のような先が読めない感じや、『聖戦士ダンバイン』の「東京上空」の回でファンタジー世界のロボットが現実世界に突然現れた時のような不思議な感覚が味わえました。
  • 『FREE TALKING』……大平晋也氏の『バブルガムクライシス』の原画が載っていて、これが格好よかった!
  • 『PEACH GIRL~ROUGH SKETCH 2018 TB MIX~』……「電人堂」というサークルの同人誌で、4冊ほど置いてあって、絵がかわいかった。
  • 丸紅茜『丸紅アパートメンツプレスペーパー Vol.5』……おしゃれな本で、外国の建物の描き方が良いなあと思いました。
  • イアン『イアンのナードコア大百科』……僕はまったく縁のないジャンルだけど、詰め込まれた情報量と本の分厚さに作者の熱意を感じました。あと、今思い出したけど、レオパルドンの曲は好きで昔よく聴いてました(『ゼロ装置』とか『気合ライダース』とか)。
  • 『Adult Video Animation 完全攻略法』……噂には聞いていたけど、初めて実物を見ました。アダルトアニメの作り手に取材するだけでなく、『Newtype』はじめ各アニメ雑誌の編集者に「(その当時)新たに生まれたアダルトアニメという存在をどう捉えているのか」をインタビューしていて凄かったです。
  • ネギなしラーメン『かえでさんとあおいちゃんが登る 百名山』……山に登った体験を絵に描いて同人誌を作る、というサイクルをコツコツと何年も継続していて凄いと思いました。

 

 

 

 (2019年6月1日(土)「よつばの。読書会15」@東京都中央区立産業会館2階展示室)