2025年を振り返ると、2000年のアニメを思い出して、時の流れを感じた一年だった。
まず1月に鶴巻和哉監督の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning』があり、11月末に細田守監督の『果てしなきスカーレット』があった。
彼らは、2000年にそれぞれ『フリクリ』『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』という斬新な作品を手掛けて、アニメファンに鮮烈な印象を与えた二人だ。だが当時は知る人ぞ知る監督たちで、ここまで大きな存在になるとは思わなかった。
次に、9月には『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』があった。入場特典の冊子でも明かされていたが、ストーリーは沖浦啓之監督の『人狼 JIN-ROH』に影響を受けていた。
この『人狼』も2000年の作品である。当時はミニシアターで観た映画だったので、25年後にこんな大ヒット作の中で再会したのは意外だった。
また、2000年といえば『∀ガンダム』が最終回を迎えた年でもある。当時、富野由悠季監督は58歳であり、インタビュー等でよく語られたキーワードが「全肯定」だった。
一方、細田監督(1967年生まれ)も現在58歳。最新作のテーマが「許し」。そこにうっすらと共通性を感じて、「58歳ぐらいになると、そういう境地に至るのかな?」と思った。
ちなみに鶴巻監督(1966年生まれ)、沖浦監督(1966年生まれ)もその年代だ。2000年にはまだ30代で新進気鋭の監督だった人たちが、あの頃の富野監督や宮崎駿監督やりんたろう監督に近い年齢に達したのかと思うと、時の流れを感じざるを得ない。
あと、雑誌の「アニメスタイル」第1号、第2号が出たのも2000年だった。久しぶりに読み返したら、第2号掲載の細田守インタビューで、「僕の今の理詰めの作り方は、低い点数をとらないためのやり方だから。そうじゃないやり方ができれば、15点の可能性もあるけど、200点の可能性もあると思うんですよ」と語られていた(P.155)。
この考え方は、25年経った今となっては、賛否が分かれるその後の細田作品の歩みや『スカーレット』を考える時のヒントになるような気がした。
そのような訳で、2025年は『ジークアクス』『スカーレット』『レゼ篇』を起点に2000年を思い出し、長い時間が過ぎ去ったことを実感した年だった。