『魔法少女にあこがれて』第7話

前期、マジアアズール(主人公の敵)のエロいシーンを期待して観続けたと言っても過言ではない『魔法少女にあこがれて』(以下『まほあこ』)ですが、その第7話。過去の場面で、幼少時の主人公がアニメを観る描写があった。 その劇中アニメでは、怪物から逃…

原画マン・動画マンの「~マン」が気になる今日このごろ

アニメに関する文章を書く時に、今まで僕も使ってきた言葉、「絵コンテマン」「原画マン」「動画マン」「レイアウトマン」。ふと意識してみると、「man=男」なので、日本が男性中心社会をやめる方向にかじを切る今、このまま使い続けて良い言葉なのだろうか…

最近WEB記事で読んだ押井守監督のレイアウト集の話

www.cinra.net この記事を読んで、押井守監督のレイアウト集の話が気になった。 私の作品でも『攻殻(攻殻機動隊)』あたりはほぼなくなっているし、『パトレイバー(機動警察パトレイバー)』なんてもう影も形もない。個人的にどうしても保存したくて出版社…

今月のアニメ雑誌の雑感(2023年4月号)

『月刊Newtype』 ◆「新房昭之のあの人とヒミツの話」。ゲストの倉田英之さんが「買うことに対する悩みがない。本も映画も自分で作ったら莫大なお金がかかる。その点、制作費10億円の映画の映像ソフトを5000円で分けてもらえるなら安い」みたいな話をしていて…

『ストップ!!ひばりくん!』第9話

U-NEXTで『ストップ!!ひばりくん!』の梅津泰臣さんの作監回を観ていたら、劇中で小学生男子が使う勉強ノートに「幻マ大戦」と書いてあった。で、「ああ、ちょうどアニメ界で『幻魔大戦』が話題になった時代だったのかな?」ぐらいに思ったのだけど、WEBで梅…

昔スタジオディーンのサイトにあった西村純二さんのコラム

人と『逮捕しちゃうぞ the MOVIE』の話をしていた時に、「昔、スタジオディーンのサイトに、西村純二監督の制作日記的なコラムがあったんですよ!」「へえ〜知らなかった!」という話になった。「こういうことを若者に伝えるのも、わしら古老の務めか…」と思…

『100カメ×アニメ 進撃の巨人』の感想

NHKのドキュメンタリー番組『100カメ』で、TVアニメ『進撃の巨人』を制作するMAPPAのスタジオに100台の小型カメラを設置し、スタッフに密着するという回を観た。 これまでも、ジブリ作品や『シン・エヴァンゲリオン』といったオリジナル劇場アニメの制作現場…

「『夢みる機械』班が選ぶ映画100」を観終わった

13年も前の話だが、今敏監督のブログで「『夢みる機械』班が選ぶ映画100」という記事を読んだ。 KON'S TONE:「夢みる機械」班が選ぶ映画100・前編KON'S TONE:「夢みる機械」班が選ぶ映画100・後編 『夢みる機械』とは監督が当時制作中だった作品名で、記事…

今月のアニメ雑誌の雑感(2022年11月号)

『月刊Newtype』 ◆書店で「表紙が華やかだな」と思った。『Newtype』の表紙にガンダムの顔があるとホッとする。キャラもいて密度感もあって好き。ちなみに表紙と裏表紙が一対の絵になっていた。 ◆「井上俊之の作画遊蕩」、ゲストは前回に続き吉田健一さん。…

『ラブライブ!スーパースター!! Official Visual Collection I』の感想

『ラブライブ!』関連の本をたまに買っては、期待した内容と違って「not for meだった!」と落胆するのだが、『ラブライブ!スーパースター!! Official Visual Collection I』は自分好みの絵がたくさん堪能できる本で良かった。 数名のアニメーターが描いた…

『作画汗まみれ』の「車というものはない」

作画汗まみれ 改訂最新版 posted with ヨメレバ 大塚 康生 文藝春秋 2013年04月10日頃 楽天ブックス Amazon Kindle ebookjapan 学生時代に大塚康生さんの『作画汗まみれ 増補改訂版』(2001年)を読んで、『ルパン三世』の企画書に関する次の文章に「なるほ…

今月のアニメ雑誌の雑感(2022年10月号)

今月からアニメ雑誌の感想を書くことにします。(といっても、隅々までは読んでいません。自分が気になった記事を読むだけ。) 『月刊Newtype』 ◆9月6日に、東京オリンピックをめぐる汚職事件でKADOKAWAの元専務らが逮捕されたニュースを観たばかり。なので…

『ハイジ展』の感想

アニメの『アルプスの少女ハイジ』も基礎知識以上のことは知らないし、ましてや原作の児童文学とはまるで縁がないので、「少し詳しくなれるかな?」と思って観に行った。 美術館へと至る歩道に告知ポスターが掲示してあった。それを見ながら「(家庭教師の)…

『第3回 作girl杯2021』を観た

【前回】『第2回 作girl杯2020』を観た - bono1978 BLOG 昨年に続き、1月2日にbilibiliのライブ配信で観た。 コメンテーターは中国のアニメ愛好家の方々(SFLSNZYNさん、rocefactorさん、甲魚丸さん、Ran_choさん)。ただ、中国語なので喋ってる内容は残…

『竜とそばかすの姫』の感想

ファンの期待しないものを見せること 細田守監督の新作が公開されるたびに、「最近の細田作品はファンの期待しているものと違う!」という感想をネットで見かける。その期待しているものが『デジモン』なのか「橋本カツヨ」なのか、『時かけ』なのか『サマー…

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の感想

TVで『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が放映されたので、横目でチラチラ観た。なぜ横目かというと、あまり興味がわかなかったから。『Q』は劇場で一度観たきりだけど、何がしたいのか本当に分からなくて、僕の心の中に置き場所が無かった。 だけど、今回は…

うめだりゅうじ氏の卒業制作アニメをついに観た

YouTubeを散策していたら、うめだりゅうじ氏のアニメがあって、びっくりしてしまった。 自主制作アニメ 卒業制作アニメ 「空を飛んだ日に」 【参考】WEBアニメスタイル:アニメの作画を語ろう animator interview うつのみやさとる(2) 小黒 その、うめださ…

「藤津亮太のアニメの門チャンネル【会員枠】『理想のアニメ原画集を求めて』を振り返る!」に出た

藤津亮太さんのメルマガ終了(動画メインの活動への移行)に伴い、水池屋さんによる原画集レビュー連載も最終回を迎えました。それで、2021/01/08(金) 22:30から、連載を振り返る生放送に水池屋さんと一緒に出ました。 5年間も定期的に作業し続けたので、そ…

『第2回 作girl杯2020』を観た

たまたまweiboで告知を見かけて、1月2日に『第2回 作girl杯2020 華語作豚年度評選』のbilibiliライブ配信を観てみた。実行委員会がノミネートした候補に作画ファングループの人達が投票して、2020年のアニメを振り返るイベント、なのかな? 最初、機材トラ…

「藤津亮太のアニメ文章道場」応募原稿(『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』レビュー)

今年2月、藤津亮太さんによるアニメレビューの書き方指南の記事が「アニメ!アニメ!」に載り、連動企画として読者参加型の「藤津亮太のアニメ文章道場」が告知されました。 せっかくの機会なので、僕も1本書いて応募してみました。 応募規定は次の通り。 …

『白身魚イラスト展』の感想

アニメーターの堀口悠紀子氏(別名・白身魚氏)による自選イラスト集『真昼の月』出版記念の原画展を見てきた。 展示の最初に、イラスト集の成り立ちを解説するパネルがあった。それによると、去年の春の「とある出来事」がきっかけで、堀口氏が編集者に画集…

『《别对映像研出手》第一集解析』の翻訳(『「映像研には手を出すな!」第1話解析』)

前置き 前回訳した『作豚の自己修養』(2015年の文章)で、入門者向け教育をすると宣言した「nbht」さんが、5年経った現在どんな活動を続けているか、それが分かる動画を翻訳してみました。字幕1行ずつ改行しているので、動画を参照しながら読んでみて下さ…

『作豚的自我修养』の翻訳(『作豚の自己修養』)

前置き 5年前の文章ではありますが、当時の中国のアニメ作画ファンの世界や、初心者教育に関する問題意識が少し分かって、興味深く感じたので訳してみました。著者の「nbht」さんが「知乎」に投稿した文章です。当時は分かりませんが、現在は上海のアニメニ…

『动漫婆罗门消亡史』の翻訳(『動漫バラモン消滅史』)

前置き ・『动漫婆罗门消亡史』(『動漫バラモン消滅史』)は、アニメファン界の階層構造をカースト制度に例えた中国の風刺読み物です。2017年に「蓝莲安」さんによってネットコミュニティ「STAGE1」に投稿され、中国のアニメファンの間で話題になったそうで…

『HELLO WORLD』の感想

ドワンゴが運営するN予備校の「ものがたり創作」の授業で、物語の主人公には実は「動機」が無くて、誰かに何かを「頼まれたから」が主人公の動機となるのである……と最近学んだのだけど、『HELLO WORLD』の主人公は大人になった自分から依頼を受けていた。 大…

『天気の子』の感想

モヤモヤする映画だったけど、この映画の「ヒロインと主人公」の関係って、「大ヒット映画を手がけた新海誠監督と川村元気プロデューサー」の関係に似てるかも?……と考えてみたら、だんだんそういう映画のように思えてきた。 ヒロイン(=監督)は、他人には…

「よつばの。読書会15」参加レポート

おすすめの同人誌を持ち寄って参加者が自由に読むイベント、「よつばの。読書会」(第15回)にまた参加しました。 持参した本 過去に7回参加しているので、珍しい本はもう弾切れで、今回は最近買った本や再読して面白かった本などを持っていきました。 会場…

C95(冬コミ)情報

・僕自身のサークルは今回不参加です。 ・newさんの依頼で、下記サークルのポストカード(宛名面)のデザインを担当しました。参加される方は、見てみて下さい! 2018年12月29日(土):L27aサークル名:Project ORBIS 全世界23カ国からイラストレーターの皆…

C94(夏コミ)参加情報

2018年8月12日(日)西2ホール:な07bサークル名:bono1978 https://webcatalog-free.circle.ms/Circle/13909552 頒布物 1)『水池屋文庫』(残り数冊) 多忙につき新刊が作れなかったので、前回の残りを持っていきます。水池屋さん本人は会場に来る予定で…

Kindle『新聞に載ったアニメレビュー』リリース

藤津亮太さんの電子書籍『新聞に載ったアニメレビュー』が発売になりました。朝日新聞夕刊「茶話」コーナーに連載されたアニメレビューと年間回顧の原稿をまとめたものです。そのときどきの注目作、見どころが紹介されています。 僕はこの本のKindle用データ…